有休を勝手に取る人(2005年12月26日)

年次有休休暇を当然の権利として、会社の都合もお構いなしで、取ろうとする人がいるけど、どうにかならないかっていう相談よくあります。

「田舎に帰りますので、28日から5日まで休ませていただきますので。」

「うちの会社のお休みは、30日から3日までだよ。年末は忙しいし困るよ」

「年次有給休暇がまだたくさん残っていますので、それを使います。」

「……」

このケース、法律論だけて言ってしまえば、従業員の言う通りに有給を取らせるしかありません。

「時季変更権」というものが、労働基準法には定められており、「事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時期にこれを与えることができる。」というのがあります。

「悪いけど別の日に休んでください。」ということが会社としては言えるということなのです。

しかし…「事業の正常な運営を妨げる場合」というのは、かなり厳しく、休まれるととても忙しくなってしまうけど、どうにか運営はできるという場合、認められていません。つまり、よほどでないと、言われた日に取らせるしかないのです。

今回のケースでは、法律の問題だけではないと思います。法律だけで解決できないことはたくさんあります。

会社として休まれたら大変なことを、充分承知しても休む必要があったのか。だとしたら、もう少し言い方があったのではないか?「本当に申し訳ないのですが、○○の事情がありまして、 忙しいのは重々承知なのですが、休ませていただきたい。その前にできることは、できる限りしますので。」等…
社長としても、従業員が特別な事情でお願いしているのであれば、できる限り休めるようにしてあげたいという気持ちはあったのか。
いかがですか?ここらへんの話しはお互いの信頼関係だと思います。上手くいっている時はいいのですが、信頼関係が崩れると…

そういえば、交代制で休みを取る会社などで、自分のことばかりで周りの状況は全く無視の、社長だけでなく同僚も頭を抱えてしまう人がいます。「協調性がゼロ」って人ですね。

何度注意してもどうしても直らない場合「辞めてもらうか悩んでいるのだけど。」とよく社長から相談を受けますが、優秀な人だと、社長も惜しくてなかなか決断がつきません。

でも、結局そういう人は確実にまた問題を起こします。何度でも起こします。直らないのですよね、性格は。

結局、「辞めてもらうときの注意点を教えてほしいのだけど。」と、社長から電話がかかってきます。ほぼ100%近い確率です。

働く人が、会社に一番求められていることは能力以上に「強調性」だとつくづく感じています。それを理解してくれる人が増えれば、私の仕事も楽になるのですが…

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